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旅行や趣味について

転職

10月から転職することが決まった。

新卒で入社してから約4年半勤めた今の勤務先は、9月末で退職する。

 

まず、今の勤務先の会社について。

業界最大手の企業として、自分が成長できる機会が多くありそうだと考えて入社を決めた。自分が楽しいと思えることを仕事にできる点をとても魅力に感じていたので、今までに辞めたいと思ったことはほとんどなかった。周囲から少しずつ戦力として頼りにされるようになってきたと実感しているし、希望していた部署への異動が実現するなど、自分がこの会社でそこそこ順調にキャリアを構築できているなと思っていた。

 

だが新型コロナウイルスの流行により、この業界は過去最悪の状況に陥ってしまった。特に「訪日外国人旅行者の消失」と「東京オリンピックの延期と無観客開催」、この2つの出来事はそれまで期待されていた巨大な需要と販売機会をまるごと消滅させ、関係者を大いに絶望させた。

 

コロナが流行り始めた頃に私は希望していた部署に配属となったものの、会社の業績は目も当てられないほど悪化し続けている。その上、感染防止や経費削減の観点から、業務を進めるにあたって様々な制約が課されるようになった。自分がずっとやりたいと思っていた仕事は、コロナ禍の状況においては、ひどく不自由でやりがいの無いものになってしまった。

 

それでも目の前の業務と向き合い必死に取り組んだが、いまだ終わりの見えないコロナ禍の影響を最も大きく受けてしまっているこの業界では、何をどう頑張っても焼け石に水で、全く成果が出せずに終わることがほとんどだった。

 

そんな2020年の後半頃から、入社から苦楽を共にしてきた同期達が次々と辞めていった。特に、中でも優秀で周囲から一目置かれていた同期達も辞めていったことは、私にとって大きな不安材料となった。危機的な状況の中、これから会社の再生に向けて中心的な役割を担っていくはずの優秀な若手人材が辞めてしまうという状況は、いかにこの会社や業界の将来が絶望的かということを物語っていると思う。

一方、会社としては最も辞めてほしい層と思われる、仕事ができない中年の社員達は、早期退職の対象者として面談が何回行われようと、決して転職は考えずに会社にしがみついていることはもちろん言うまでもない。

 

こうした状況から、お先真っ暗なこの業界でこれ以上働いても、残念ながら自分の人生にとってプラスになることはもう無いだろうと考え、転職を決意するに至った。

最初は30歳頃までに転職できればいいと漠然と考えたが、「業界を変える転職をするならとにかく若いうちがいい」と周りの方々から助言を頂いたので、5月に転職サイトに登録し、2021年度中の転職を目指して活動を開始した。

 

転職サイトを使い、「自分に合っていて長く働くことができそうな仕事内容だと感じる」&「現職よりも安定していて収入アップを実現できる」求人に応募をしていった。キャリアアドバイザーの方からは「書類選考の通過率は1割程度ですよ」と言われたが、本当にそれくらい最初の書類選考は難関だった。何十社もエントリーしたが、最終的に面接を行った企業は3社だ。(書類選考を通ったものの、面接がストレスで嫌になり辞退してしまった企業もある。自分が大学時代の就職活動でも全然うまくいかず、うつ状態になってしまったことを思い出した)

 

だが面接は数回行ううちに、場の雰囲気や話す内容にも慣れてきた。今思えば、就活の時は学生時代に熱心に打ち込んだことがあまり企業ウケが良くなかったために苦戦したのかもしれないが、転職の面接で聞かれる経歴については、職務経歴書を作成する中でしっかりと整理が出来ているし、自分が仕事に対してどのように考えて何を実行してきたのかをわかりやすく伝えたことで、面接官の反応も悪くなかった。

最初に面接を受けた某事業会社の面接は、お祈り連絡と合わせて不採用の理由をかなりボロクソに伝えてきたので結構落ち込んだが、反省点を改善し次に活かすことができたので有意義な経験だった。

 

そうして活動を続けたところ、応募した中でも志望度が高い、ある企業の選考が順調に進み、数回の面接後に内定を頂く事ができた。内定の連絡は自宅にいるときに電話でいただいたが、嬉しさのあまり狭い部屋の中をグルグル歩き回っていた。

転職活動を始めて約3か月、結構苦戦したような気がしたが、決まるときは驚くほどあっという間に決まってしまうものだった。

 

正式に内定通知を頂いた後、まずは直属の上司に退職の意思を伝えた。上司は突然の申し出にかなり驚いていたが、面談では特に引き留められることもなく、退職の手続きも非常にスムーズに、事務的に進んだ。

入社から4年半の間、自分の時間や感情や熱量の大半を捧げ、この会社の社員であるということが自分にとってのアイデンティティと化していたが、それを放棄するプロセスは拍子抜けするほどあっけないものだった。

 

以前転職した同期の一人からは、退職を告げたところ上司から様々な好条件(希望のポストを用意する等)を提示されてかなり強く引き留められたという話を聞かされていた。それに比べて全く引き留めをされなかった自分は、この会社にとってそれほど大した戦力ではなかったということなんだろう。まあ今となってはどうでもいいけども・・・。

 

こうして、9月末の退職と10月からの転職が決まった。

転職は進学や就活と異なり、自らが今まで努力して築き上げた今の地位を自らの意思で「捨てる」行動でもあるので、今は後ろ髪を引かれる思いというか、解放感に加えて喪失感も少しある。転職先でうまくやっていけるだろうか?という不安も大きい。この転職が私の人生にとって本当に成功であったのかどうかは、次の職場でしばらく働いてみるまではわからないと思う。

 

今はとりあえず、業務引き継ぎをしつつ遊んで羽を伸ばしている。先月は北海道で最北の地を目指してドライブしたり、退職した同期の新居に遊びに行ったり、高校の友達と近所の川で釣りをしたりして結構充実していた。せっかくなので写真を少し載せておく。

 

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北海道オロロンラインの海鮮丼(めっちゃ美味しかった)

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氷雪の門(稚内公園)

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宗谷岬

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最終出勤を終えた同期の家で頂いた焼肉

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ハゼ

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天ぷら

 

あと先日近所のスポーツジムに入会した。新しい職場で元気にスタートを切れるよう、転職までの間だけだが少しでも体を鍛えるつもりだ。

それと、この機会にと思いスマホも機種変更した。

PCもいい加減買い替えるべきだ。いまだに生協PCなので…

 

最期に、この記事を公開するにあたって万が一身バレしても致命傷にならないよう、例のフルフルの記事は削除した。ただし全部コピーして下書きとして保存してあるので、みんなが忘れたころに復刻版として再度公開したい。